人類の可能性は有限なんだ! -人間の限界-
人間の限界というのはいくらでもある。
たとえば皮膚に70度以上のお湯に晒されれば火傷する。
酸素濃度に関しては6%以下だと死ぬし二酸化炭素濃度が10%越えると死ぬ。
高圧では200気圧に耐えられるらしい。
低圧に関しては2ヘクトパスカル(1/500気圧)でも数秒持つということなので、
意外と映画「トータルリコール」や「逆襲のシャア」の低圧に晒されるシーンは
そんなには間違ってないかも知れん。(いきなりバーンはなさそう)
時速40kmで100m足だけで走れる人間は今のところいないし(ちなみに
地上最速の自転車は時速200kmを越えるわけで、まあもっともいろいろ
考えてやってはいるのだが。それはそれでなんだかなあと思う。)、
裸でマイナス38度以下では数分で死に至る。高温には条件にも拠るが
汗が出やすい環境だと10リットルくらい汗かいて結構耐えられる。
よく考えたら人間が生まれてきたって自体のが凄い気もするんだが。
また考えたら十分凄い能力ってのは潜水能力で、100mくらいの深さに
潜った人間もいれば4分潜りっぱなしの人間もいるわけで、陸上動物だと
考えたら凄いことだ。
何?マッコウクジラは深さ1500m以上、1時間以上ももぐってられるだ?
そんなバケモンと比較するなよ。それ言い出したらある種の魚は深さ10000m、
死ぬまでもぐっていられるわけだが。
視力6.0といってもワシタカでは標準だし、嗅覚にしたって犬の1/100以下だし。
(といってもにおいで麻薬を探す麻薬捜査人の人もいるんだけど…)
人間の能力で一番高いのはもちろん脳だけど、これほかの生物と比較すると
ちょっとどうなんだという気もしないでもない。大脳(それも辺縁系)のみ
なんだよなあ。特に優れてるのは。
人間の能力は実はそれなりには凄いが、無限の可能性があるわけでもなんでもない。
だから「人類の可能性は無限なんだ!」なんていう奴には特に気をつけたほうがいい。
そんな中実は人間に唯一限界が無い可能性のあるものが存在する。
脂肪の蓄積である。
もっとも重力が存在する地球上では限界があるが、重力の
存在しない宇宙空間ではそうとうすさまじくデブれる。
…といっても限界はあると思うんだが。
まさか惑星サイズになったりはしないはずだしよ…多分。
何らかの形で心肺の補助をしたら…あるいは…。
いや…細胞分裂の限界があるだろ。どっちにしろもはや人間かこれ?
人間の可能性には限界がある。
だからこそその限りある可能性に挑戦する人間は美しい。
…脂肪の蓄積が嫌われるのはその可能性の無限さゆえかもしれない。
(もっとも比較的環境が厳しい地域では脂肪の蓄積は美徳とされるが。
…ていうか見た目の問題とかそっちですかそうですか)